日米安保破棄のためにマスコミから消された尖閣諸島問題

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普天間基地の移転問題を議論するときに、尖閣諸島の問題を抜きにして語るべきではありません。ここ1年を振り返っても既に政治レベルでの緊張した駆け引きは始まっており「尖閣紛争は既に始まっている」といっても過言ではないと思います。

一昨年の米国大統領選でオバマ氏が当選した直後から、中国の動きは活発化しています。まず、2008年12月8日に中国の海洋調査船が尖閣諸島の日本海域に9時間あまりにわたって侵犯しました。おそらく、中国政府はオバマ政権への交代をチャンスと見て、米国がどのように対応するか試す目的もあったのではないかと思います。中国政府はしばらくの間、領海侵犯の意図を明らかにしませんでしたが、2ヶ月後の翌年2月16日のニュースで中国政府の高官が尖閣諸島への領海侵犯は、「実際の行動で中国の立場を示した」と明らかにしたことが報道されています。

危機感を持った日本政府はオバマ政権に「日米安全保障条約は尖閣諸島にも適用される」との従来の見解の追認を求めましたが、米国政府は明言をさけていました。しかし、麻生総理大臣の交渉の努力の結果、3月5日に米国政府は、日米安全保障条約について「尖閣諸島にも適用される」との見解を公式見解が発表されたのです。

ここまでは、いったん尖閣紛争の危機を日米同盟を確認することにより乗り越えたかに見えました。

そして、この動きに対抗するかのように中国全人代は2009年6月に「島嶼保護法(海島保護法)」の審議にはいり、12月末に可決したわけです。自民党政府は、選挙戦に突入したためか、この法案に対して何の手も打つことなく、8月31日の衆議院総選挙を迎えました。その結果、民主党が政権与党が発足しました。

不思議な事にそれ以来、尖閣諸島問題がニュースで報道されたことは一切ありません。民主党が政権について依頼、沖縄海域での「中国の脅威」について、一切報道されなくなっているのです。これは、中国共産党の報道管制が日本においてもしかれ始めているのではないかと思います。

もうひとつおかしな事があります。昨日、特定離島整備法案が国会に提出されました。南鳥島と最南端の沖ノ鳥島を指定して港湾施設を建設するとのことです。真っ先に施設を建設するべきは、尖閣諸島ではないでしょうか。ここでも、尖閣諸島は無視されています。

現在、日本国民は中国が尖閣諸島を奪いに来る日が近づいているにもかかわらず、抑止力としての命綱である普天間基地、特に有事の際の機動力の中心である航空基地を沖縄県外に移設させることに大きな疑問を感じなくなってしまっています。みごとに中国の情報戦にひっかかったとしかいいようがありません。

残された時間は、ほんとにわずかです。しかし、私たちがやるべきことは明確です。言論の自由があるうちに、国民に正しい情報を伝え正しい判断をしていただくことです。

是非、このメールマガジンの購読者を増やすために、みな様のお力をお借りしたいと思います。正しい情報の拡散のご協力をお願いいたします。

JSN代表 仲村

関連ニュースの動画のリンクを張りましたので、是非ニュースの動画などをご覧いただきたいと思います。
中国政府の尖閣諸島をとりにくる決意を感じ取ることができると思います。

———–<関連ニュース>—————————-
<NHKニュース 2008年12月8日>
中国の海洋調査船 日本領海侵犯

沖縄県の尖閣諸島の沖で中国の海洋調査船2隻が9時間あまりにわたって日本の領海を侵犯しました。第11管区海上保安本部によりますと昨日午前8時過ぎ沖縄県の尖閣諸島の魚釣島の南東およそ6キロの日本の領海内で、不審な船2隻が航行しているのを巡視船国頭がみつけました。2隻は中国の国家海洋局に所属する海洋調査船「海監46号」と「海監51号」と確認されました。
2隻は進路を変えたり、停泊を繰り返したりしながら、9時間あまりにわたって魚釣島の周辺で航行を続け、きのう夕方日本の領海の外に出たという事です。海上保安本部は、引き続き巡視船や航空機で監視を続けています。これについて中国の国家海洋局は2隻が海洋局に所属していることは認めたものの事実関係の確認や日本の領海内で航行していた理由については今のところコメントしていません。

<NHKニュース 2008年12月9日 14:00>
中国調査船 領海侵犯 “麻生首相が抗議の見通し”

<NHKニュース 2009年02月16日>
「実際の行動で 中国の立場を示した」

沖縄県の尖閣諸島の沖合いで去年12月、中国の海洋調査船2隻が日本の領海を侵犯したことについて、中国政府の高官は、「実際の行動で中国の立場を示したと」述べ、尖閣諸島における中国の主権を主張する意図があったことを明らかにしました。この問題は去年12月、沖縄県の尖閣諸島の魚釣島の南東で中国の国家海洋局に所属する海洋調査船2隻が9時間あまりにわたって日本の領海を侵犯したものです。
中国国営の新華社通信によりますと、国家海洋局の孫志輝(そんしき)局長は昨日北京で開かれた会議で海洋局は去年中国の主権のある全ての海域に船や航空機を派遣して警戒したと述べました。その上で、魚釣島の海域に調査船を侵入させたのは、「実際の行動でこの問題に対する中国政府の立場と主張を示したものだ」と述べ尖閣諸島における中国の主権を主張する意図があったことを明らかにしました。

<IB Times 2009年02月27日 09:53>
アメリカ、日米安保条約に適用せずの認識か「尖閣共同防衛」を明言せず
http://jp.ibtimes.com/article/biznews/090227/30270.html

<NHKニュース 2009年03月5日>
日米安全保障条約「尖閣諸島にも適用」米国務省公式見解【2009年3月5日】