■中国「海島保護法」施行まであと1ヶ月
昨日、日比谷野外音楽堂で普天間基地撤去派の集会が開かれた。
この集会の議決をみると、日本全国の米軍基地の撤去を目的としています。つまり日米安保の破棄を目的としているわけです。
【琉球新報(2010年1月31日)】
米軍普天間飛行場の即時閉鎖や名護市辺野古への移設に反対する「チェンジ!日米関係 普天間基地はいらない 辺野古・新基地建設を許さない1・30全国集会」(同実行委員会主催)が30日、都内の日比谷野外音楽堂で開かれた。沖縄からの100人を超える参加者を含め全国から約6千人(主催者発表)が集結した。
http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-156599.html
このような運動が全国に広がるときに、忘れてはならない重要なことがあります。中国全人代で、昨年12月に可決した「海島保護法」の施行まで残すところあと1ヶ月となりました。今年3月1日に施行されます。新華社電によるとその法律は以下のことを決めました。
・「無人島の所有権は国家に属する」
・「島に建築物を建設することを厳しく制限」
・「政府の許可なく観光活動を行った者には罰金」
・「領海の起点となる標識を破壊、あるいは勝手に動かした者は法に基づいて処罰する」
この法律の無人島を「尖閣諸島」に置き換えて読むことで、この法律の真意がわかります。
つまり、日本にとってこの法律は、
・「尖閣諸島の所有権は中華人民共和国に属する」
・「尖閣諸島に日本政府が建築物を建設することを厳しく制限」
・「中華人民共和国の許可なく尖閣諸島へ観光活動を行った者には罰金」
・「尖閣諸島の中華人民共和国の領海の起点となる標識を破壊、あるいは勝手に動かした者は法に基づいて処罰する」
ことを意味しています。
この法律が施行される3月1日以降は、
・日本政府が日本の領土を主張するために尖閣諸島に建築物を建設したら処罰される。
・中国が尖閣諸島沖に領海の標識を設置し海上保安庁が撤去したら処罰
ということになります。
このままですと、尖閣諸島は竹島のように他国に実行支配されることになります。日本政府は、2月末までに何らかの形で、尖閣諸島が日本固有の領土であることを主張するべきです。タイムリミットはあと1ヶ月です。
どのように尖閣諸島紛争や有事がおきることのないようにするのか、どのように抑止力を維持するかという議論を抜きにして普天間基地移設問題を語るべきではありません。
尖閣諸島の防衛体制の現状を直視するとみるとき、憲法9条で自衛隊が縛られており、また沖縄の那覇より西の諸島に自衛隊の実働部隊が全く配備されていない、厳しい現状を直視したとき、日米同盟が沖縄・日本の命綱であり、日米同盟を堅持するために、普天間基地を辺野古に移設し日米合意を履行することしか選択肢はありません。
JSN仲村