多くの皆様のご支援のお陰で、無事、ジュネーブの国連人権理事会への勧告撤回の要請活動を成功裏に終えることができました。
本当にありがとうございました。
雑誌への寄稿論文の執筆のため報告が遅れてしまいましたが、ここで、詳細を報告させていただきます。
今回のジュネーブ派遣は、スケジュールが流動的な中、意見書の提出とサイドイベントの開催という二つの主任務を無事成功裏に果すことができました。
反日勢力は20年近く国連に働きかけてきたため、一度の訪問で国連の認識を改めることは不可能ですが、中期戦略を展開の布石として今回はこれまでに無い大きな成果を得ることができました。
沖縄県人国際ネットワークの構築
一つは、アメリカ国籍を持つ沖縄県出身の池原俊一さんとともにジュネーブで勧告撤回活動ができたことです。
ロバート梶原の言動を見ても分かる通り、今後、この先住民族勧告のプロパガンダは、海外の沖縄県出身者を利用して展開されることが予想されます。
それを止めるためにも、海外の沖縄県人の同志がとても重要となります。
今回は、池原さんと10日にわたり、ジュネーブで寝食をともにして、郷土沖縄の問題解決のために活動できたことはこの上なくありがたいことでした。
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カリフォルニアからジュネーブに飛んできてくださった池原俊一さん
(読谷村出身、米国在住30年、今年3月30日に沖縄フォーラムに入会)
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また、スイスのチューリッヒ在住の沖縄出身の女性の方も片道3時間以上かけて、ジュネーブに来てくださいました。
遠方にお住まいながら、沖縄のことを心より心配され、日本国内にいるのと同じぐらい沖縄問題に詳しく、また、具体的に問題解決のために様々なところに働きかけてくださっておられました。
このような、国際的な沖縄県人の同志のネットワークは、今後の展開にとって大きな一歩となりました。
海外NGOとの信頼関係構築
まず、ボランタイムス(ロンドンに拠点を置く海外メディア)に取材していただき、動画をアップしていただきました。通訳は藤木さんのお世話になりました。
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取材のみならず、サイドイベントの開催にご尽力くださったbolantimesのジャーナリストのビラルさん |
サイドイベントの様子
サイドイベントは、外会場のレストランを貸し切って開催いたしました。
食事前にプレゼンテーションを開催しましたが、皆様、熱心に聞き入ってくださいました。
また、食事会のため、終了後も十分なコミュニケーションを図ることができ、さまざまなアドバイスもいただきました。
国連の活動で十分な成果を出すためには、単独の活動ではなく海外NGOとのネットワークも大切だと思いました。
これも、ひとえに藤木さんのこれまでの人間関係構築のおかげです。
この場をかりて感謝申し上げます。
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左から、池原俊一(カリフォルニア在住)、仲村覚、藤木俊一(テキサス親父日本事務局) |
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モニターを使ったプレゼンテーション |
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通訳してくださった、藤木俊一氏 |
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プレゼンに耳を傾ける海外NGOメンバー |
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プレゼンに耳を傾ける海外NGOメンバー |
海外NGO向けスライド及び日本語原稿
沖縄の場所も歴史も全く知らない、海外の方に短い時間で、国連の沖縄の人々を先住民族とする勧告の問題を説明するのは、とてもむずかしいものです。
沖縄の場所、歴史、軍事的位置づけ、そして国連勧告の危険性をなんとか、短時間で説明しました。
リップサービスかもしれませんが、終了後はわかりやすかったとお褒めの言葉を沢山いただきました。
ある学生の方は、初めて聞く新しい観点のため、レポート にまとめるので協力してほしいという方までいらっしゃいました。
以下、スライドと日本語の原稿です。
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今日ここにいらっしゃる皆様と私達沖縄の人たちの共通点は、地政学上の被害者であること、それから中国の国家戦略による被害者であることです。
本日は国連、そして私達の故郷沖縄の3つの問題に絞ってお話をします。
1つ目は、中国の太平洋進出の戦略が東シナ海でどのように進められているか?
2つ目は、沖縄における国連の各人権機構よる先住民族勧告の問題です。
3つ目が、国連が担っている役割と問題 |
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さて、沖縄と言っても日本の小さな島ですので、その位置などご紹介をさせていただきたいと思います。 |
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沖縄は、日本の最南端。日本の九州と台湾の間に長い列島線がりますが、その南半分が沖縄県です。 |
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こちらの写真にあるように、美しい海があり、観光リゾート地として、ハワイと同じように、多くの観光客が訪れます。 |
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では、ここで、沖縄の紹介ビデオを上映します。モニターにご注目ください。
<ビデオ上映> |
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それでは、本日の
1つ目の中国の世界戦略が起こしている様々な紛争や人権侵害について説明させていただきます。
モニターの地図を御覧ください。
沖縄は、日本及び全てのアジアの国々の自由主義を守る安全保障の重要な場所です。
アジアを共産主義の侵略から守る最も適した位置にあります。 |
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戦後、沖縄が米軍統治下にあったときの車のナンバーには、”KEYSTONE OF THE PACIFIC” と書かれていました。 |
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現在、中国は、その米国の太平洋覇権を突破するために、第一列島線、第二列島列島線という防衛ラインを設定しました。
第一列島線を突破するために最も重要なのは、台湾と沖縄です。 |
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去年の航空自衛隊の隊中国軍機のスクランブル発進のルートの図です。赤いラインが中国軍機のルートです。
沖縄の島の間が中国軍機の太平洋に出る幹線道路となっています。 |
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続いて、グラフを御覧ください。
2006年にわずか22回だった対中国軍機へのスクランブルが、10年後の2016年には、851回と40倍に急増しています。
また、沖縄本島の南の海峡、宮古海峡を通過するパターンが急増していることです。
2013年に、初めて通過したのが、2017年10月に中国共産党の党大会が開かれ、その後は急激に増え、一年間で17回に急増しました。 |
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彼らの沖縄諸島を突破する飛行訓練ルートは大きく二つに別れます。
一つは、台湾周回コースです。
もう一つがグアムを標的に遠洋に向かって飛行するコースです。
つまり、台湾の武力統一を行った際、同時にグアムも攻撃することを想定した訓練をしているということです。
幸い、現状では強大な在沖米軍が存在するため、宮古海峡の制空権は日米が有しており、中国は有事になると勝ち目がありません。
そこで、中国が背後にあって、進められている在沖米軍撤退工作が、沖縄の人々を先住民族とする政治工作だと考えられます。
国連各委員会の沖縄の人々を先住民族とする国連勧告は、この中国の太平洋進出を全面的に後押しするものとなっています。
何故なら、先住民族の権利に関する国連宣言(Declaration on the Rights of Indigenous Peoples)30条では、先住民族の土地での軍事活動は禁止されているからです。 |
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続いて、沖縄における国連の各人権機構よる先住民族勧告の問題です。
私達は日本人として生まれて、日本語で勉強し、日本語で仕事をして、一貫して日本人として生きてきたにもかかわらず、
国連の人種差別撤廃委員会及び自由権規約委員会が2008年より合計5回も沖縄の人々を先住民族とする勧告を出しました。
モニターにご注目ください。
CCPRは、2008年と2014年の2回、沖縄について勧告を出しました。 |
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CERDは、2010年、2014年、2018年の3回勧告を出しています。 |
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どれも、沖縄の人々を先住民族として認めたうえで、その様々な権利を保護するべきというものです。
しかし、私達はこの勧告の存在と危険性に気が付き、2016年より撤回を訴えてきましたが、2018年に5回目の勧告が出されてしまったわけです。 |
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まず、これらの勧告を撤回しなければならない理由を3点述べます。
1)沖縄で生まれた全ての人々は、日本人として生まれ、日本語を会話をし、日本語で教育を受け、日本語で仕事をしてきました。
2)国連勧告が出されるまでのプロセスが極めて不透明だということ。
3)国連の勧告が沖縄の軍事空白を生み出し、紛争の震源地にする可能性が大きいこと。 |
□撤回理由1について
まず、一番目の勧告を撤回しなければならない理由について説明いたします。
私達は自らをゆめゆめ先住民族だと思ったことはありません。
ここで、勘違いしがちな沖縄の歴史についての質問とその回答を池原さんより説明させていただききたいと思います。 |
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Q1.江戸時代の琉球は独立国だったのか?
A1.江戸時代には300以上の大名が存在し、琉球の藩主はその中で32番目に大きな大名だった。 |
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Q2.琉球はチャイナに属していたのか?
A2.琉球は薩摩に税金を収めていたが、チャイナに税金を一度も収めたことはない。また、琉球は薩摩の統制下にあったが、チャイナの統制を待ったく受けたことはない。
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Q3.琉球の文化は日本と同じだったのか?
A3.いいえ、言語、信仰、生活様式、そのほとんどは日本と同じです。しかし、沖縄は琉球時代にチャイナと貿易をするために中国文化を取り入れた。 |
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Q4.沖縄の方言は日本語と異なる外国語ですか?
A4.明治初期(1816年9月)、イギリス人のバジル・ホール・チェンバレンが沖縄の言語を研究し、日本語と同一の祖語から分かれているとその結果を発表した。それ以来、沖縄の言語は日本の方言と認識されている。 |
さて、このように非常に複雑な沖縄の歴史ですが、ここまででご質問ありますでしょうか?
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□撤回理由3について
国連勧告が出されるまでのプロセスが不透明だということ。
これは、議会制民主主義を破壊する重大な問題です。この図で説明いたします。モニターにご注目ください。
これは、2016年に沖縄県知事が人権理事会でスピーチをした時の参加の意思決定の関係図です。
翁長前知事は彼を支援する政治団体、オール沖縄会議と調整して参加を決めました。
そのオール沖縄は、沖縄の人権問題を国連に訴えているIMADRと市民外交センターを介して人権理事会での発言枠を獲得しました。
ここで、最も重大な問題は、その意思決定に沖縄県最高の意思決定機関、沖縄県議会が全く関与していないことです。
更に、沖縄県議会では、沖縄の人々が先住民族かどうかについて、一切議論もしたことはありません。
沖縄は47都道府県のうちの一つの県であり日本人であるということが大前提で全ての議論は行われているのです。
そのため、これらの勧告は、ほとんどの沖縄県民が知らず、県議会議員もしらないまま出されてしまったのです。 |
□撤回理由3について
3つ目の理由は、国連の勧告が沖縄の軍事空白を生み出し、紛争の震源地にする可能性が大きいからです。
これは、冒頭でお話した中国の太平進出戦略に利する結果となります。
これが、国際的圧力で日本政府が認める結果になると、西太平洋は中国の手におちてしまいます。
つまり、沖縄の人々を先住民族とする国連勧告は、中国軍の太平洋進出の最重要軍事戦略といっても過言ではありません。 |
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驚くことに、6月25日の理事会で、この懸念を後押しするかのような、発言がハワイのNGOの日系人からありました。
90秒の動画ですが、ぜひご覧ください。 |
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ロバート梶原のスピーチには事実確認がとれていない発言が多くあり、中国国内のネットメディアで発信されているプロパガンダとそっくりです。
この演説について、3点反論をさせていただきます。
- 沖縄は、江戸時代はすでに日本の一部だったので、1879年の沖縄県設置は侵略ではなく、国内の措置である。
- 沖縄戦で多くの沖縄の人々を殺害したのは日本軍でなく米軍であり、日本軍が沖縄の人々を虐殺したという歴史的事実は存在しない。
- 沖縄の軍事力は、共産主義陣営から沖縄及びアジア諸国を守るために存在しているのであり、沖縄の人々を殺害するためではない。
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■国連が担っている役割
つづいて、三番目のトピックを藤木さんより説明させていただきます。
・国連は国家の分断を認めない=セパレーティストとレッテルを貼る。
・国家権力から弱い個人を守るべきであるが、国家が理事となって協議をしたり決議をするいびつな構図である。 |
以上、日本の最南端の小さな島、沖縄ですが、そこで起きていることは、今日ここにお集まりの皆様の国や地域にも大きく関係する問題だということがご理解いただけたことと思います。
今日、ここにお集まりの皆様は、国家権力により弾圧を受けて、その解決に尽力されていらっしゃる方々だと承知しております。
しかし、私達は全く反対の問題を抱えてこの場に来ました。
沖縄の人々は、全く国家から弾圧を受けている事実はありません。
しかし、国連により国家より差別を受けている先住民族だという勧告を出されて続けているのです。
その裏には、沖縄を日本から分断し、米軍基地を撤去させて、その空白になった沖縄を狙っている中国の意図があることは、明らかです。
中国の世界戦略を阻止するためにも、皆様が自国に戻られた際には、政府の担当者に沖縄の人々はマイノリティーでも先住民族でもないということをお伝えいただきたいと思います。
それが、中国の世界戦略を阻止する大きな力となります。
本日は、ご清聴、ありがとうございます。
これから、質問の時間とさせていただきます。 |
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翌日、帰国前の早朝の記念撮影、奇しくも3人共昭和39年生まれでした。
(朝からスイカをいただきました。) |
以上です。
これからも、沖縄の人々を先住民族とする国連勧告の撤回運動は、国内外で展開してまいります。
引き続きのご支援をお願い致します。
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