沖縄対策本部長■米海兵隊、豪北部へ駐留へ、中国軍の沖縄先制攻撃を想定か?

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米海兵隊がオーストラリアの北部の都市、ダーウィンに駐留する方向で米豪間で合意しました。

これは、南シナ海で活発化する中国軍を牽制する狙いがあると報道さる一方、中国軍の弾道ミサイルの射程から遠い拠点に米軍を分散させる措置という報道もあります。

大紀元の6月22日の報道では、アメリカのシンクタンクが台湾有事の際、中国人民解放軍は、沖縄の「米空軍嘉手納基地」、「米海兵隊普天間基地」「航空自衛隊那覇基地」の3箇所を先制攻撃する可能性があると警告したとの事です。

米軍がこのレポートを考慮していたとすると、米海兵隊のオーストラリア駐留は、沖縄に集中した米軍基地の全滅を回避させるために分散させたということになります。

真偽はわかりませんが、少なくとも米軍の対中国の作戦には、既に沖縄が攻撃を受けることも想定に入ってきたということは間違いないと思います。

今、日本が行うべきは有事の際に自衛隊が国を守ることが出来るよう法整備を急ぎ、数倍の防衛予算を獲得し、実践に則した訓練を行うことです。

以下、関連報道記事を掲載いたしました。

(仲村覚)


<米海兵隊 オーストラリア北部へ駐留へ>

アメリカのオバマ大統領はきのう、オーストラリアのギラード首相と会談し、アメリカ海兵隊をオーストラリア北部に駐留させる計画を発表しました。

<米海兵隊豪に駐留で合意>

(NHKニュース 11月16日 20時32分)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111116/k10014008581000.html

アメリカのオバマ大統領は、オーストラリアでギラード首相と会談し、来年から250人規模のアメリカ海兵隊をオーストラリアに駐留させ、将来的には最大で2500人規模にまで増やすことなどで合意したことを明らかにし、アジア太平洋地域での影響力の拡大を目指す中国をけん制するねらいがあるものとみられます。

就任後初めてオーストラリアを訪れたオバマ大統領は、16日、首都キャンベラでギラード首相と会談しました。会談のあとの共同記者会見で、両首脳は、アメリカ海兵隊と空軍の部隊をオーストラリアに駐留させることで合意したと発表しました。

具体的には、来年から連絡要員を含めた250人規模の海兵隊が、オーストラリア北部のダーウィンなどにある基地に駐留を開始し、将来的には、航空機と陸上部隊を合わせると最大で2500人規模にまで増強するほか、アメリカの空軍機がオーストラリア軍の基地を使って訓練などを行う機会を増やし、両国の軍事協力を強化する方針です。

これについて、オバマ大統領は「地域の安全保障体制を維持していくうえで、アメリカの軍事力を示すことは不可欠だ」と述べました。今回の合意は、中国の軍備増強を念頭にアメリカ軍が進めている部隊の再配置の一環で、南シナ海や太平洋などをのぞむオーストラリア北部に軍の部隊を駐留させることで、この地域での影響力の拡大を目指す中国をけん制するねらいがあるものとみられます。

玄葉外務大臣は、記者団に対し「アメリカとオーストラリア両国から事前の説明があった。今回の決定は、アジア太平洋地域への関与を強化するというアメリカの政策を具体化するものであり、日本としても、この地域でのアメリカ軍の能力を向上させ、安全保障に資するものと考え、歓迎する。

また、今回の決定は、日本でのアメリカ軍の再編に影響するものではないと、アメリカ側から説明を受けている」と述べました。

アメリカとオーストラリアが軍事協力を強化していくことで合意したことについて、中国外務省の劉為民報道官は「軍事同盟を強化したり、拡大したりすることが今の時代に適切な行動なのか、国際社会の共通利益と一致したものなのか、議論の余地がある」と述べました。

また、「平和と発展こそが時代の潮流で、中国はこの方針に沿って対外政策を展開している」と述べ、同盟関係を深める動きに不快感を示しました。

<海兵隊豪駐留 在日米軍、再編に影 沖縄に波及も>

(産経新聞 2011年11月17日(木)08:00)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111117-00000092-san-int

東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会議を前に米中間の綱引きが激化。オーストラリア北部への米海兵隊駐留決定で日本も影響必至だ。

米海兵隊のオーストラリア北部駐留方針について、日米両国ともに在沖縄海兵隊の移転計画に影響しないとしているが、日本政府内ではアジア・太平洋地域における米軍の配置が抜本的に見直される可能性もあるとの見方が出ている。背景に米国防費の削減と対中抑止力の再構築という2つの課題があるためだ。

玄葉光一郎外相は16日の記者会見で「在日米軍再編に影響を及ぼすものではないとの説明を米側から受けた」と語った。ローズ米大統領副補佐官も「普天間問題などに影響しない」と説明している。ただ、それは建前論であり、日本政府高官は「地域全体での再配置に米軍は踏み込むのではないか」と指摘した。

普天間移設は実現のめどが立たず、それも一因に海兵隊のグアム移転経費は米議会で削減圧力が強まっている。最近になり、米議会の超党派が国防費削減に関する報告書を近く発表するとの情報も日本側に伝えられた。報告書には核戦力や空母、地上兵力の削減も盛り込まれるとの見方があり、国防費への風当たりは強まる一方だ。

海空戦力を増強している中国に対する抑止力強化も抜本的な配置見直しを促す要因だ。海兵隊の豪駐留も中国軍が能力を向上させている弾道ミサイルの射程から遠い拠点に米軍を分散させる措置といえる。豪駐留を既定路線と指摘する防衛省幹部は「沖縄の海兵隊戦闘部隊も中国軍から遠ざける誘因が働く」とみる。

東シナ海や南シナ海で米軍の接近と自由な行動を阻む中国の「接近阻止」「領域拒否」戦略に対抗するため、米国防総省は海・空戦力を一体運用する「統合エアシーバトル」構想の導入に向け、今月に入り特別部局の新設を決めた。部隊配置の見直しも検討するとみられる。

広大な土地が広がり人口も少ない豪州には、訓練を行う上で沖縄のような制約はない。

これらの要因を全てテーブルに乗せれば、平成18年に日米合意した米軍再編計画は「古証文」と扱われかねない。(半沢尚久)

<在日米軍再編>米海兵隊、「司令」と「戦闘」分散 一極集中の危険を回避

(毎日新聞 11月14日(月)8時54分配信)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111114-00000003-maiall-int

米国が在沖縄海兵隊司令部の大部分をグアムに移転するとの方針を改め、司令部機能と戦闘能力を沖縄とグアムに分散する方向に転じた。アジア太平洋の幅広い範囲に米軍を配備しようとの再編戦略がうかがえる。

アジア太平洋における海兵隊拠点の沖縄、移転先のグアムに加え、オバマ米大統領は今月中旬のオーストラリア訪問で、海兵隊を豪州に駐留させる方針を表明する予定だ。海兵隊はハワイにも6000人程度駐留しており、太平洋に海兵隊が分散配置される傾向が顕著になっている。

欧州などに比べ、アジア太平洋には政治的に不安定な地域が多い。クリントン米国務長官は外交誌「フォーリン・ポリシー」(11月号)で、アジア太平洋の米軍が今後、

(1)地理的に配置を分散する

(2)作戦面での弾力性を高める

(3)駐留国などの「政治的な持続可能性」に配慮する

の3原則に基づいて再編されるとの見通しを示している。背景には、中国軍が弾道ミサイルの精度を高め、海軍力、空軍力を増強している事情がある。グアムに海兵隊の一大拠点を設けて「一極集中」すれば、弾道ミサイルの格好の標的となる。海兵隊の司令部や拠点を分散すれば、攻撃される危険性を減じ、万が一、攻撃された場合にも反撃能力を温存できる。

ただ、海兵隊のグアム移転は、米軍普天間飛行場をキャンプ・シュワブ沿岸部に移設するとした日米合意の進展が前提だ。しかし、現行移設計画への沖縄の反対は根強く、「現行計画が政治的に持続可能か」という原則が揺らいでいる側面もある。【ワシントン古本陽荘】

<普天間、嘉手納も対象か 「台湾有事の際、中国が米軍基地を先制攻撃」>

(大紀元日本6月22日)
http://www.epochtimes.jp/jp/2011/06/html/d77790.html

台湾有事の際に、中国人民解放軍が、沖縄の米空軍嘉手納基地、海兵隊普天間飛行場、航空自衛隊那覇基地の3カ所を先制攻撃する可能性がある。米空軍と関係の深い「ランド研究所」が最近の研究報告で警告した。

同報告書は、いままでの、在日米軍基地が攻撃を受けることはないという考え方は「軽率すぎた」と指摘。中国は、敵の戦闘機が飛び立つ前に高性能の弾道ミサイルで敵基地の滑走路などを先制攻撃する戦略を新たに取り入れたとして、台湾を攻撃する前に、米軍基地を先に攻撃するというシナリオに米軍の注意を喚起した。

そのため、中国軍の弾道ミサイル射程内に位置する沖縄の米空軍嘉手納基地、海兵隊普天間飛行場、航空自衛隊那覇基地はこうした攻撃の対象になると警告。さらに、中国人民解放軍は爆撃機の性能向上に努めているため、中国本土から離れた青森県の航空自衛隊三沢基地やグアムのアンダーセン米空軍基地も攻撃の標的になる可能性があるという。

ランド研究所は2006年にも「米軍が台湾海峡の戦いに巻き込まれた時、中国人民解放軍は台湾に攻撃を仕掛ける前に、アジア太平洋に駐在している米軍を攻撃するだろう。米軍に戦争準備する時間を与えない戦術だ」と指摘していた。

(翻訳編集・張凛音)

<人民解放軍の弾道ミサイルの射程範囲>