■八重山教科書問題は国内問題ではなく、外交問題である
今、沖縄の八重山地区の教科書採択が新聞では取り沙汰され大きな問題になっています。しかし、これは単なる国内問題だけでは無いことを知らなければなりません。
日本の教科書について異常に関心を持っている国があります。それは、お隣の中国です。
■環球網、日本の歴史教科書26ページも掲載
環球時報系列のニュースサイト、環球網の歴史コーナーには、日本の歴史教科書について詳細に紹介しています。東京都の歴史教科書を26ページにわたって、掲載しているのです。
<東京都中学校の歴史教科書>
このコーナーで強調しているのは、日本が中国に「侵略」した部分や「南京虐殺」の事実を記述した部分を赤枠で囲んで解説しています。
このように日本の教科書に記述した段階で、実際になかった事も外交レベルで「あった」事になってしまうのです。謝る必要のないことを謝罪し、賠償する理由もないのに賠償することになってしまうのです。
■沖縄戦撤退前に日本軍は琉球人民26万人を大虐殺した
下記のサイトのタイトルを御覧ください。
環球時報からのニュースを紹介し、「日本軍は琉球人民を26万人以上大虐殺していた」というタイトルが記載されています。
<唐淳風の論文を転載している中国のブログ>
このブログの転載元は国務院商務部研究員、唐淳風という人物の記事です。
以前に私のブログで紹介していますので、お時間のある方は是非御覧ください。
■日本政府が看過してはならない唐淳風の「日本軍琉球人虐殺プロパガンダ」
上記の唐淳風の記事には、日本軍が沖縄戦撤退前に沖縄県民を26万人を虐殺したとの驚くべき記述があります。
概算統計によると、米軍が琉球を奪い取る前に、日本軍は琉球民衆の26万人を殺戮し、規模の大きさは、南京大虐殺に次ぎます。
これは、マスコミレベルのプロパガンダですが、単なる民間人の発言ではなく、国務院の日本問題専門家という役職のある人物の発言ですので、中国共産党の意向があることは間違いありません。どこかのタイミングで南京虐殺のプロパガンダの第二弾、「琉球人民大虐殺プロパガンダ」で日本を外交的に追い詰める事を考えている事は間違いありません。
では、このプロパガンダをどのように利用しているのでしょうか?
唐淳風は続いて次のように記載しています。
彼らは救助を求める手立てがなく、黙々として抵抗することしかできませんでした。
そのため、38年間琉球の人民は一度も反日、反米の独立闘争を停止したことがありません。
これは、沖縄県民は昭和47年に祖国復帰をした事は不本意であり、反日反米闘争を続けてきたということです。
沖縄県民は日本から独立しようとは考えている人はほとんどいませんが、反日・反米闘争を続けてきた事は真実です。
唐淳風は、実際の沖縄の左翼の活動史を利用してそれを裏付ける資料として捏造もしています。
■集団自決軍命プロパガンダの行き着く先
そして、唐淳風の論文は次の文章で締めくくっています。
ここで、ご理解いただけたでしょうか?
集団自決軍命を捏造する理由は、中国人民解放軍が沖縄を侵略する口実をつくるためなのです。「日本軍に虐待され、米軍にいじめられかわいそうな琉球人民を日米政府の圧政から解放する」という大義のもとに人民解放軍が沖縄に侵略してくるのです。
「そんな非常識を国際社会が許すはずはない」と思う方も多いと思いますが、国際的なロビー活動も着々と進めています。
次の記事を御覧ください。
<「グアムと沖縄は植民地」 沖縄出身の教授、国連で演説>
(朝日新聞 2011年6月22日21時27)http://www.asahi.com/international/update/0622/TKY201106220529.html
沖縄出身の政治的実績の無い教授が、何故グアム政府代表として演説できるのでしょうか?裏で何らかのコーディネートをする組織があったと考えてもおかしくないと思います。
一見、小さな歴史教科書の問題ですが、その裏では、沖縄・日本の侵略を構想して着々と駒を進めている存在が有ることを知らなければなりません。
仲村覚