民間沖縄対策本部■【南シナ海情報】よくわかる南シナ海紛争ニュース(新唐人日本ニュース)

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■【南シナ海情報】よくわかる南シナ海紛争ニュース(新唐人日本ニュース)

南シナ海の動きは、中国、ベトナム、米国だけではなく、台湾、フィリピンを巻き込んだ動きになっています。
ベトナム、フィリピンは有事に備えて軍備増強を宣言しています。台湾は、海軍陸戦隊を南沙諸島に派遣しました。
このような日本では伝えられない重要な情報を、新唐人日本ニュースがわかりやすく報道しています。
是非、御覧ください。

(仲村覚)

<中国とベトナム 南シナ海をめぐる争い>

【新唐人日本2011年6月6日付ニュース】

第10回アジア安全保障会議が3日シンガポールで開幕。シャングリラ対話とも呼ばれるこの会議では、南シナ海における中国とベトナムの領有権の争いが注目を浴びました。

ベトナム側は、先月ベトナムの探査船が中国監視船の妨害を受け、調査用ケーブルが切断されたとして、 “重大な主権侵害”と中国を強く非難。これに対し中国外務省は、領有海域内の活動であると主張。

ベトナム国防長官は会議で、領有権の争いを平和的に解決するためには、周辺諸国の協力が不可欠だと訴えました。

また、東南アジア諸国連合(ASEAN)は2002年に合意した“南シナ海行動宣言”をもって対話の基礎とすべきだと表明。安全保障の強化のため、現有の基礎の上、アメリカとロシアの加盟も要請しました。

ベトナムの国防次官もベトナムの領有権を改めて強調。

“紛争はすでに発生。重要なのは中国との協商で共同発展を図り、類似事件の再発を防ぐことだ”と述べました

会議に出席したアメリカのゲーツ国防長官も、南シナ海地域の行動基準が確定しないと衝突が発生すると警告。領有権をめぐる紛争に関しては、国際法に基づく平和的解決を強調しました。

新唐人テレビがお伝えしました。

<南シナ海紛糾 膨張する中国に批判集中>

【新唐人日本2011年6月11日付ニュース】

最近、南シナ海の領有権をめぐり、中国と東南アジア諸国との確執が深まり、周辺国は北京当局を猛烈に批判。

これに対し、中国の政府系メディアは“中国の我慢にも限度がある”と威嚇。台湾も海軍の陸戦部隊を南沙諸島の太平島に派遣しました。

ベトナム外務省は近日記者会見を開き、中国の監視船が先月、南シナ海でベトナム探査船の海底ケーブルを切断したとして強く非難し、ベトナム海軍は一切の手段で領土を守ると宣言しました。

一方、北京当局はベトナム側が中国の領海に侵入し、両国間の協議に違反したと反論。これに対し、ベトナムメディアはベトナムの漁船が5月27日、南シナ海で中国船から威嚇射撃を受けたと報道。

6月5日、ベトナムの首都ハノイでは、数百人の市民が中国大使館前で中国の主権侵害に抗議。共産党独裁国家では異例ともいわれています。

6月1日、フィリピン外務省は中国大使館に南沙諸島での建造物設置に対し抗議を示しました。中国側は、自国領での活動であると強調。

フィリピン当局は、中国の船艦や飛行機の南沙諸島海域での頻繁な活動を指摘。3月2日にはフィリピンの探査船を妨害し、2月25日には漁船に発砲したと指摘。

フィリピンは4月5日、南沙諸島の領有権をめぐり、動きを活発化させる中国に関して国連に抗議文書を提出。一方の中国はフィリピンが中国の領海に侵入したと主張。

一方、台湾外交部は4月18日、駐台湾フィリピン代表と会見し、南沙諸島および周辺水域を中華民国の領土だと再度強調。4月末には、南沙諸島の太平島に海軍の陸戦部隊を進駐させました。

中国は去年、南シナ海の主権を“核心利益”と宣言。その後、アメリカのヒラリー国務長官は、南シナ海をめぐる紛争の解決はアメリカの利益ともかかわることだと示しました。

台湾政治大学の厳震生研究員は、アメリカの戦略調整はASEAN諸国の支えになったと述べます。

台湾政治大学 国際関係センター研究員 厳震生

「米国はベトナムとの更なる接近を望んでいます。中国の政治、経済 、軍事力の台頭に対し、米国は関係を保ちながら、中国をけん制する方針に戻ったようです」

シンガポールで今月開かれた第10回アジア安全保障会議で、アメリカのゲーツ国防長官はアジアへの関与強化の重要性を強調し、東南アジアおよびインド洋にかけて米軍の展開を増やす考えを明らかにしました。

様相が日々複雑化している中、周辺国が平和的な解決措置をとらないと、衝突も起こりうると警告。

中国の梁光烈国防相は5日の会議で、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が2002年に合意した“南シナ海行動宣言”を強調し、各国に人為的に敵を作らないよう呼びかけました。

一方、ベトナムとフィリピンは5日、南シナ海の有事に備えて、軍備と艦艇の購入を宣言しました。

豪州グリフィス大学 アジア問題講師 王一鳴

「社会制度と意識形態の違いをもって、相手の意図を推測する。そうなると、知らないうちに、相互警戒に陥ります。更には軍備を競う、事態が発生し、これは誰も望まない状況です」

南シナ海は重要な輸送航路であり、石油、天然ガスなど地下資源も豊富なため、周辺国同士の海上衝突や摩擦が絶えません。中国は1974年と1988年にベトナムと戦い、1995年にはフィリピンと海戦を繰り広げました。

文献によると、南シナ海の諸島は秦の時代の中国人によって発見され、唐の時代には瓊州政府の管轄下にあったと記されています。

1939年に日本に占領されますが、終戦後の1946年、中華民国が西沙諸島と南沙諸島を接収し、島に主権碑を建てました。