JSN■震災により大失敗に終わった、ケビン・メア発言歪曲報道による反米闘争扇動工作

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ケビン・メア米国務省日本部長の歪曲報道から1ヶ月以上が経過したのですが、これまでの動きにについてまとめてみました。

■全国の加盟団体に抗議活動の要請をしていた安保破棄中央実行委員会
安保破棄中央実行委員会は、共同通信が報道した翌々日には、全加盟組織に抗議の要請をしていました。

<ケビン・メア米国務省日本部長の暴言に対する抗議のとりくみ要請(3月8日)>
http://homepage3.nifty.com/anpohaiki/index-box/110308meakougi-yousei.doc

宛先は、アメリカ大使館付けのケビン・メア氏本人と菅直人総理大臣です。

取り組みを要請した組織の一覧はこちらです。日本の巨大労働組合のほとんどが安保破棄中央実行委員会に加盟しています。
<安保破棄中央実行委員会加盟団体一覧>
http://homepage1.nifty.com/anpohaikikanagawa/tyuuou1.htm(リンク切れ)

この動きは、まさに計画していたかのように迅速です。

■迅速な動きをした沖縄県議会、那覇市議会と安保破棄中央実行員会

時系列を追って確認してみましょう。
まず、3月6日の夕方に共同通信から配信されます。

<和の文化「ゆすりの手段に使う」 メア米日本部長が発言>
(2011/03/06 16:56 共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030601000386.html

米国務省のメア日本部長(前駐沖縄総領事)が昨年末、米大学生らに国務省内で行った講義で、日本人は合意重視の和の文化を「ゆすりの手段に使う」「沖縄はごまかしの名人で怠惰」などと発言していたことが6日までに分かった。(以下省略)
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翌日には、沖縄を始め各地の朝刊で報道されます。

<「沖縄、ゆすりの名人」 メア米日本部長が発言>
(琉球新報 2011年3月7日)
http://ryukyushimpo.jp/info/storyid-174327-storytopic-1.html

その翌日には、沖縄県議会では全会一致で謝罪を要求される決議が可決されました。

<メア日本部長「沖縄はゆすりの名人」発言 沖縄県議会が抗議決議>
(産経新聞 2011.3.8 23:34)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174350-storytopic-3.html

米国務省のケビン・メア日本部長が「沖縄はごまかしとゆすりの名人で怠惰だ」と発言したことが分かり、沖縄県議会と那覇市議会は8日、抗議決議を全会一致で可決した。
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同日、安保破棄中央実行委員会では、事務局長名での談話が発表されると同時に、全加盟団体に抗議活動の要請を流しています。

<【談話】 ケビン・メア米国務省日本部長の暴言に抗議する>
(2011年3月8日 安保破棄中央実行委員会  事務局長 東森英男)
http://homepage3.nifty.com/anpohaiki/kenkai-danwa/kennkainado.htm#110308danwa

報道されてから、沖縄県議会、那覇市議会と安保破棄中央実行委員会の動きは非常に迅速です。この3者は、昨年1月の名護の市長選から4月25日の普天間基反対集会までの仲井真知事包囲作戦においても非常に連携のとれた動きをしていました。

■懸命に油を注ぐ共同通信と火消しを急ぐ米国政府
そして、発言録の信憑性について疑問を持たれないように共同通信がダメ押しの配信します。あえて、火に油を注ぐ意図を感じる報道です。

<「講義記録は正確」 アメリカン大教員、学生が再証言>
(2011年3月10日 共同通信編集委員 石山永一郎)
米国務省のメア日本部長が昨年12月3日に行った講義を聞いた米アメリカン大の教員や学生は9日、共同通信に「発言録の内容はメア氏の発言を正確に反映している」とあらためて証言した。(以下省略)
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米国政府の判断も迅速でした。沖縄の反米闘争に火がつく前にメア氏を更迭しました。
【速報】メア氏更迭、沖縄差別発言で処分 米政府、事態収拾図る
(琉球新報 2011年3月10日)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174443-storytopic-231.html

前在沖米国総領事のケビン・メア米国務省日本部長が「沖縄の人はごまかしとゆすりの名人だ」などと発言したとされる問題で、米政府は10日、メア氏を更迭した。


米国政府のメア氏の更迭は非常に懸命な判断であり、沖縄で反米闘争の火の手があがるのを防ぎました。

■大失敗に終わった、ケビン・メア発言歪曲報道による反米闘争扇動工作
メア氏更迭の翌日には、沖縄の過半数を超える23市町村では、抗議決議が全会一致で可決され、全市町村で可決されるのも時間の問題となっていました。

<23市町村で抗議決議 メア氏差別発言>
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-174479-storytopic-231.html
(琉球新報 2011年3月11日)
メア氏の沖縄県民への差別的発言に対し、10日、宜野湾市や嘉手納町など県内13市町村議会で発言の撤回や謝罪などを求める抗議決議が提案され、いずれも全会一致で可決された。メア氏の発言内容が7日に報道され、4日間で県内41市町村のうち過半数の23市町村議会で議決したことになった。残る18市町村でも、11市町村議会が11日から17日までの間に上程に向けて調整している
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しかし、3月11日に東日本大地震が発生し、米海兵隊のトモダチ作戦が展開され、沖縄の反米の声が報道されなくなりました。もし、大震災が発生していなければ、沖縄の新聞は全紙面を使って反米、反基地闘争を煽るような報道をされていた事は間違いありません。間一髪のところで、ケビン・メア発言歪曲報道による反米闘争扇動工作は大失敗に終わったのでした。

■ケビン・メア発言を報道した共同通信編集委員 石山永一郎
では、誰がこのような歪曲報道をしたのでしょうか?次の記事では、個人の名前が記載されていました。

<【米国務省のメア日本部長問題】メア氏は再び信じ難い発言と米准教授 「捏造」との反論に>
(共同通信編集委員 石山永一郎 2011/04/17 18:25)
http://www.47news.jp/47topics/e/205400.php
「沖縄はゆすりの名人で怠惰」などの発言で米国務省の日本部長を更迭され、退職したケビン・メア氏が米紙の取材に「発言録は捏造(ねつぞう)」などと述べたことに対し、アメリカン大のデービッド・バイン准教授は共同通信に「メア氏は再び信じ難い発言をした」と述べ、発言の詳細をさらに明らかにして反論した。
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この報道をしたのは、共同通信編集委員 石山永一郎という方です。では、どのような人なのでしょう?検索してみると、共産党系のシンポジウムにパネリストとして頻繁に参加されているようです。

<沖縄に基地があるから平和なの?抑止力って何?>
(主催:憲法広場・杉並 2010年4月24日)

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この集会では、「リアルな沖縄報告」というテーマで講義をしています。また、先週は次のイベントにパネリストとして登壇しています。

<マスメディアとナショナリズム>
主催:憲法メディアフォーラム 4月23日(土)
http://www.kenpou-media.jp/

基調講演は、小森陽一さん(東京大学大学院総合文化研究科教授)という方です。この方は、全国九条の会の事務局長も努めており、NHKで沖縄に関する番組の編集にも関わっています。この番組を見ると「明治政府は武力による統治で悪」「中国は冊封による徳による統治で善」という価値観で作られていました。

<「沖縄・日本 400年」>
http://www.nhk.or.jp/etv22/tue/past/2010/07.html

<NHKテキスト歴史は眠らない画像>
https://www.nhk-book.co.jp/image/text/420/6189557.jpg

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■安保闘争家が通信社に席を持ち、闘争材料を捏造し提供している。
これで、概ね共同通信編集委員・石山永一郎とはどのような思想の持ち主かという事が分かったと思います。「九条の会」のような共産党系の団体と共に活動をしている人が共同通信の編集委員をやっているという事です。そして、そのような人が通信社に席をおいているという事です。つまり、安保闘争家が通信社にいて、闘争材料を捏造し提供しているという事なのです。

私は、約2年前に「沖縄では『左翼マスコミ』と『左翼市民団体』と『左翼政治家』がセットになって、日本政府を振り回す力を持ち始めた。これは国家解体三点セットだ。」と言った事があります。しかし、早くも日本全体が同じ状態になりつつある事に驚きを感じます。この三つのセットが力を持ち始めた時には、事実上、日本は中国や北朝鮮と同様の国になっている事になっています。

日本国民は、マスコミ報道の真偽を自分自身で見抜く目持ち、扇動されないように気をつけなければならない時代になってしまったと感じます。

(JSN代表 仲村覚)