JSN■海保巡視船と中国漁船が接触…尖閣諸島近海

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●海保巡視船と中国漁船が接触…尖閣諸島近海
読売新聞 9月7日(火)12時35分配信

海上保安庁に入った連絡によると、7日午前10時15分頃、東シナ海の尖閣諸島の一つ、久場(くば)島の北北西約12キロで哨戒中の海上保安庁の巡視船「よなくに」と、中国のトロール漁船が接触した。

現場は日本の領海内。けが人の情報はなく、両船とも航行を続けているという。

尖閣諸島は、魚釣島や久場島などの無人島からなる島嶼(とうしょ)群で、沖縄県石垣市に属する。沖縄本島から約410キロ、石垣島と台湾からそれぞれ約170キロ離れている。中国も領有権を主張している。

引用終わり。

海上保安庁の巡視船と接触後、立ち入り検査を受ける中国のトロール漁船=7日午後2時15分ごろ、沖縄県・尖閣諸島の久場島沖(第11管区海上保安本部提供)

●東シナ海は中国の海と化す、ぎりぎりのタイミングに来ている

以前からメルマガでも流しているようにすでに尖閣諸島近海は、常時約20隻の中国船が航行する海となっている。日本の海でありながら日本の漁船は近づくことすらできない。

この状況は、下記のニュースでも明らかにされている。

■平成22年年5月31日 (月)
報道ステーション【特集】古舘伊知郎が見た緊張の東シナ海

すでに尖閣諸島近海は、中国の海になりつつあるといっても過言ではない。

他社のニュースでは、「同島北西約15キロの海上で、立ち入り検査を行うため停船命令を出し追跡していた同保安部の巡視船「みずき」に対し、漁船を左に大きく旋回させて衝突させるなどし、海上保安官の職務執行を妨害した疑いで逮捕」(時事)

また、「尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で日本の巡視船と中国漁船が接触した事件について、中国の宋濤外務次官は7日、丹羽宇一郎・駐中国日本大使を外務省に呼び、抗議。また、中国国営・新華社通信によると、宋次官は日本の巡視船による中国漁船への違法な妨害活動を停止するよう要求した。
事件について新華社は「漁船が操業中、巡視船が現場にやって来て漁船に衝突した」と報じた」(毎日新聞)

「尖閣諸島(中国名・釣魚島)付近で日本の巡視船と中国漁船が接触した問題で、中国外務省の姜瑜副報道局長は7日、日本側に厳重に抗議したことを明らかにした。姜副局長は「釣魚島と付属諸島は古くから中国の領土だ」と主張した上で「日本の巡視船は付近海域で『権益』を守る活動や中国漁船と乗員の安全に危険を及ぼす活動をしてはならない」と非難した」(毎日新聞)

おそらく、民主党代表選挙で、小沢氏の「歴史上も尖閣諸島が中国の領土になったことは一度もない」という発言を中国側の抗議が今回の事件の背景にあると思われる。

南シナ海はすでに中国の海と化しているが、中国のやり方は、ベトナムや、フィリピン近海に漁船を出してそれに対して抗議、排除を受ければ漁民を守る名目で軍艦を出してくる。そうして中国は他国の船を排除し自国の領海としていく。

また中国漁船は、実際は漁船ではなく、軍事訓練を受けた海上民兵でることを知っておかなくてはならない。

12月に、自衛隊が、離島奪還訓練を行うが、その前に考えておかなくてはならないことがある。自衛隊は中国の民間船には手は出せない。問題はこの民間漁船を装っている海上民兵の対策である。

南シナ海の例を観るように中国も直接、軍事的なアプローチをかけてくるわけではなく、民間船を守る名目で軍艦を出してくる。

現在、東シナ海も中国の海と化す、ぎりぎりのタイミングに来ていることを認識し国としても早急な対応をしなくてはならない。

(JSN副代表・ささき)