■香港の団体「保釣行動委員会、この夏にも魚釣島上陸か
下記は、まだマスコミも報道していない、もちろん日本国民まだ誰も知らない内容です。尖閣諸島は今、最大の危機にさらされています。それについて今日は書きたいと思います。
まずはこの記事をご覧ください。
●尖閣諸島:香港の団体、「抗議船」を資金難で売却へ
http://mainichi.jp/select/world/news/20100803ddm007030056000c.html
毎日新聞 平成22年8月3日 東京朝刊
【香港・共同】尖閣諸島(沖縄県石垣市、中国名・釣魚島)の中国領有権を主張し、同諸島への上陸を目指してたびたび抗議船を出航させてきた香港の団体「保釣行動委員会」は2日までに、保有していた抗議船を近く売却する方針を決めた。保釣委の陳妙徳主席が共同通信に明らかにした。
活動への関心の低下で寄付が集まらなくなったことによる資金難が理由。1996年の設立以来、抗議船による活動を柱に据えてきた保釣委にとって重大な転機となる。台湾などの同様の団体にも影響を与えそうだ。
(引用終わり)
実は、このニュースの後には、報道されていない注目すべき続きがあります。
この情報は、月刊「中国」編集長「中国人民解放軍の正体」著者 鳴霞(メイカ)さんからいただいたものです。
■尖閣上陸を台湾華人団体と一緒に叫んできた香港の団体「保釣行動委員会」
このニュースに登場する香港の団体「保釣行動委員会」は、2006年、2009にも、魚釣島上陸を企ててきた団体です。上陸に当たっては、中国政府に対して護衛艦をつけるよう要求したこともありましたが、いずれも、香港当局から魚釣島上陸を阻止され失敗しています。
来年6月17日には、台湾の華人団体が、全世界の華人団体に呼び掛け台湾から尖閣上陸を表明していることは、先日のメルマガでも紹介しました。過去の例から言っても台湾華人団体が尖閣上陸を騒ぐ時、それに共鳴するかのように尖閣諸島上陸を一緒になって、香港側から尖閣上陸を叫んできたのが、この「保釣行動委員会」でした。
今回は、この「保釣行動委員会」が静かで不気味だったのですが、そんな中で飛び込んできたのが上記の報道です。資金難で船を売却するくらい弱体化しているわけだし、いいじゃないか…そう思いますが、安心するのはまだ早いのです。
■「抗議船」を売却する前に、この夏に魚釣島上陸へ
実は香港では「保釣行動委員会」が「抗議船」を売却する前に、その船で「魚釣島上陸を計画すると発表しているというのです。これは世界に向けても報道されているそうで、日本ではまったく報道されていません。船を売却する前に、最後の最後に、その売却船で尖閣上陸を果たそうとしているのです。
時期は、夏の天気を見ながら台風がくる前をねらって上陸する計画とのこと。9月10月が台風シーズンとすれば、その時期は、今月の8月もしくは9月上旬ということになります。
魚釣島上陸に使われる売却船の名は「保釣二号」。売却する船ですから、おそらく魚釣島への上陸を果たしても、季節的に害虫に悩まされ長居は出来ずに、すぐ香港に帰港することが予測されます。
■保釣行動委員会の魚釣島上陸は、台湾華人団体の尖閣上陸の呼び水となる
しかし、これに対して日本がどんな姿勢をみせるか、これが最も重要なことです。なぜなら、来年6月17日に、台湾から尖閣諸島上陸を企てている華人団体が注目しているからです。日本が、香港の魚釣島上陸に対して何の処置もしないとわかれば、台湾華人団体へ尖閣上陸は容易く実行できるというメッセージを与えることにまるでしょう。
まさに香港と台湾の華人の行動は連動しているのです。来年、台湾華人団体が尖閣上陸を果たせば、そのまま尖閣諸島は実行支配される可能性も出てきます。
■このままでは南シナ海に続いて東シナ海も中国の海になる
中国が非常に巧妙なのは、すぐに軍を出さないことです。南シナ海でのやり方もそうですが、初めに民間の漁民に島を占拠させ、フィリピンなどが抗議をすれば、漁民を守る名目で軍艦を出してきます。
中国は、始めは民間を装って相手の出方をみるのです。しかし実際には民間の漁民ではなく、軍事訓練を受けている軍人です。
人民解放軍に詳しい鳴霞さんの話では、台湾華人団体の中にも「人民解放軍」の兵士が含まれているとのこと。
そうした中国の対応に日本も本気でどう対応するかを考えおかなければ、尖閣諸島は次々に中国に占拠されるでしょう。
■事なかれ主義が日本を追いこむ結果に
中国とぶつかることを恐れる「事なかれ主義」が最後は取り返しのつかない結果を招くのです。尖閣を占拠した中国は、台湾併合の際の「米軍封じ込め」の拠点として使うでしょう。そして次に触手を伸ばすのは沖縄諸島の島々です。
今、中国は、南シナ海を中国の海にするべく軍艦を出し最後の総仕上げをしています。このまま東シナ海も中国の軍艦が徘徊する海になれば、日本のシーレーンである南シナ海・東シナ海は、完全に中国押さえられ日本は実質的に中国の属国として生きていく以外になくなります。
鳩山前首相の「東シナ海は友愛の海」を継承しようとしている国防音痴な菅民主党ですが、中国に対して、また台湾華人団体に対して明確な抗議を行う政治家は民主党にはいないのでしょうか?
「生活第一」を標榜する民主党ですが、中国にシーレーンを抑えられれば経済封鎖を「外交カード」として使用され日本国民の生活も脅かされることになりかねません。
そうならないように、中国に対して意見をすべき時は今なのです。
■疑問の残る報道姿勢
最後に思うことは、今回の報道には、尖閣上陸の件は記されていない点です。これを取材した記者は、香港の団体「保釣行動委員会」が尖閣上陸の件も聞いていることは間違いありません。
しかしこの件を報道しないのは、中国に配慮し自主規制したということなのでしょうか?
いま、日本国民が知らない間に中国の日本属国化の一手は、着実に打たれているのです。
(JSN副代表・ささき)
●参考
香港の「保釣行動委員会」
http://www.diaoyuislands.org/
http://www.diaoyuislands.org/islands/hollysoil.html#top
中国人民解放軍の正体」 鳴霞著
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/4817406968.html