■古舘伊知郎が見た緊張の東シナ海
2008年、12月中国の海洋調査船2隻が尖閣諸島沖日本領海を9時間半にわたり侵犯。その後、新聞報道、テレビ報道でもプッツリと尖閣諸島の報道がなくなった。
ネットを検索すると、それ以降、尖閣諸島近海には常時中国船が航行するようになっているという記述が見られたが、マスコミも全く報道しなくなったため、なか正確な情報がつかめなかった。
そして、今年の4月になって突如、中国軍艦、潜水艦が東シナ海で軍事訓練を行い、沖縄諸島を通って沖ノ鳥島で訓練を行った後、南シナ海に向かったとの報道がなされた。
(昨年6月にも中国は沖ノ鳥島で軍事訓練を行ったが、東シナ海での動きはつかめなかった。)
そんな中、5月31日の報道ステーションで古舘氏が東シナ海を上空からレポートを行った。
ぜひ、下記をご覧いただきたい。
平成22年年5月31日 (月) 報道ステーション
【特集】古舘伊知郎が見た緊張の東シナ海
尖閣諸島近海は、すでに20隻の中国漁船が航行、日本の船は海上保安庁の船が一隻航行するのみである。もはや日本の乗船はこの海域に近づくことさえできない状況になっている。
ここで注意していただきたいのは、中国の船は軍艦ではなく漁船だから問題ないではないか。多くの国民はそう思う点だ。
しかし忘れてならないのは、ベトナム、フィリピンが領有していた南シナ海の島々を中国は、はじめから軍艦を出して奪っていったのではない。
90年代、中国漁船に抗議したフィリピンに対して、中国は漁民を守るという理由で軍艦を出して次々と島を奪っていったのである。実際には、中国の漁船は単なる漁船ではなく、軍事訓練を受けている海上民兵が漁民を装っている点を忘れてはならない。
東シナ海で現在、10数年遅れて南シナ海と同じことが起ころうとしているのだ。すでに中国による尖閣諸島の実行支配も秒読みに入ったといっても過言ではない。下記の映像はそのことを実感する映像である。
そして、沖縄から米軍が移設することになれば、中国を抑止するものがなくなり、フィリピンから米軍が撤退した後に、次々と島をとられていったと同じように中国の軍艦はドンドン沖縄近海まで迫ってくるということである。
(JSN副代表・ささき)